首都大 MEMS X線光学系チームは、 2015 年度に集束イオンビーム (FIB) を用いたX線反射鏡で世界初となるX線反射実証を行いました。これは FIB 技術を用いることで、現在ベースとなっている 5 つのステップから成る MEMS X線光学系の製作プロセスを 1 ステップに単純化できることを示唆します。本研究ではテストタイプの完成までを行いましたが、FIB 技術の発展とともに、近い将来、よりシンプルで高性能な超軽量望遠鏡が完成するかもしれません。
また、2016 年度にはシリコンドライエッチングによって形成された微細穴の垂直性をX線照射によって高精度で求める手法を確立しました。この成果は MEMS X線光学系の性能評価手法として非常に有効であり、以降の開発において重要な役割を担っています。
それぞれ、沼澤くん、武内くんが論文としてまとめ、2016 年, 2017 年に Japanese Journal of Applied Physics (JJAP) 誌に掲載されています。
Title : First demonstration of X-ray mirrors using focused ion beam
Authors : Masaki Numazawa, Yuichiro Ezoe, Kumi Ishikawa, Tomohiro Ogawa, Mayu Sato, Kasumi Nakamura, Kazuma Takeuchi, Masaru Terada, Takaya Ohashi, Kazuhisa Mitsuda, Ron Kelley and Kaoru Murata
http://iopscience.iop.org/article/10.7567/JJAP.55.06GP11/meta
Title : X-ray evaluation of high-verticality sidewalls fabricated by deep reactive ion etching
Authors : Kazuma Takeuchi, Yuichiro Ezoe, Kumi Ishikawa, Kasumi Nakamura, Masaki Numazawa, Masaru Terada, Maiko Fujitani, Daiki Ishi, Yusuke Noda, Takaya Ohashi, Kohei Morishita, Kazuo Nakajima and Kazuhisa Mitsuda
http://iopscience.iop.org/article/10.7567/JJAP.56.06GN04/meta