博士課程3年の佐藤寿紀君のチャンドラ衛星を用いたケプラーの超新星残骸の
観測論文が Astrophysical Journal 誌に掲載されました。この超新星残骸は、1604 年に
「ケプラーの法則」で有名なヨハネス・ケプラーによって観測された超新星の名残で、
約400年経った今でもX線で明るく輝いています。佐藤君は、この超新星残骸内で高速で
移動する高温の爆発噴出物の速度を、世界で初めて3次元的に測定し、最も早いものでは
10,000 km/s にも達している事を明らかにしました。これは、Ia 型超新星(白色矮星の死)の
爆発時の初速度に匹敵します。これらの研究は、Rutgers 大学 John P. Hughes 教授との
共同研究として行われました。

超新星残骸ケプラーの膨張速度の測定の様子。

超新星残骸ケプラーの膨張速度の測定の様子。

 

超新星残骸ケプラーの膨張速度の測定の様子になります。10年以上にわたる測定データを詳細に解析することで、膨張がどのように起こってきたのかを知ることができます。

詳細は、下記から論文をご覧ください。
IOP : http://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4357/aa8305
arXiv : https://arxiv.org/abs/1707.08609