当研究室 MEMS チームが進めてきたシリコン微細穴 X線望遠鏡の解像度 (目の良さ) 改善に向けたプロセス開発を記した福島君の論文がアメリカ光学会の Optics Express 誌に掲載されました。
天体を観測する望遠鏡の重要な性能指標の 1 つが「空間分解能」であり、性能が高いほどより高精細な画像の取得が可能となります。都立大グループが開発する望遠鏡は、X線の反射面となるシリコン表面のナノメートルオーダーのでこぼこ (表面粗さ) が空間分解能の鍵を握ります。本論文では東北大学との共同研究により、世界でも類を見ない 150 時間にも及ぶ高温処理 (1100℃) と、既に確立した研磨技術 (http://www-x.phys.se.tmu.ac.jp/home/wp/?p=813) を組み合わせることで、分解能の大幅な向上を実証しました。
本論文の掲載に関連して、オンラインニュースサービス EurekAlert! でも望遠鏡の紹介記事がプレスリリースされています。一般の方にも分かりやすく、平易な英語で記載されていますので是非ご覧ください。
Optics Express (論文) :
https://opg.optica.org/oe/fulltext.cfm?uri=oe-30-14-25195&id=477390
EurekAlert! (プレスリリース記事) :
https://www.eurekalert.org/news-releases/958643
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