都立大とJAXAが共同で行っているシリコンを用いた反射鏡の開発をまとめた論文がApplied Optics誌に掲載されました。
従来の日本のX線天文衛星に搭載されたX線望遠鏡では円錐面に成形した薄いアルミ反射鏡を可能な限り同心円状に並べることで、軽量性と大有効面積を達成しました。一方で、薄いアルミ反射鏡は剛性が低く形状誤差が角度分解能を制限します。Perciò、アルミニウムと同程度の密度でありながら剛性は 2 倍以上高いシリコンの基板を用いた、軽量性と大有効面積に合わせて高い角度分解能を併せ持つ望遠鏡の開発を行っています。
この論文では都立大D3の中庭くんと都立大OBで現:理化学研究所 特別研究員の沼澤さんが2017年度から2019年度までに行った、円錐面変形したシリコン基板の開発とそのX線結像評価の内容がまとめられています。
Title: Development of x-ray mirror foils using a hot plastic deformation process
Authors: Nozomi Nakaniwa, Yuichiro Ezoe, Masaki Numazawa, Mai Takeo, Manabu Ishida, Kumi Ishikawa, Kohei Morishita, and Kazuo Nakajima
Link: https://www.osapublishing.org/ao/abstract.cfm?uri=ao-59-28-8793