電荷交換反応キックオフミーティング 日時:2009年5月15日13:30-16:30 首都大学東京8号館529号室 ----------------------------------------------------- 参加者 宇宙研  満田 宇宙実験 石崎(科研費代表者)、大橋、江副、星野、赤松、横田、辺見、阿部、近川 原子物理 田沼、大橋(D3)、須田、神田(M1)、石田(B4)、前田(B4) 宇宙研  篠崎 文責:赤松 ----------------------------------------------------- 次回:5月26日 打ち合せ:次回に調整 ----------------------------------------------------- 今年度目標 2nd ADRでTESカロリメータの試験+接続試験 SiPINでの試験(半年スパン) 強度の見積もり ----------------------------------------------------- 原子物理の担当は未定 宇宙実験  横田 ADRの構築 赤松 実験との兼ね合い 篠崎 double-stage ADR開発 議題: 石崎:概略 田沼:多価イオン源の現状、今後の予定 赤松:TESカロリメータ 篠崎:冷凍機関連、これまでの地上実験 1.科研費基盤A 代表者石崎「超高分解能X線検出器によるX線分光分析の革新」 2009−2012年 重イオン衝突装置からの電荷交換反応過程からのX線放射放射スペクトルの測定 超高圧下の物質の相解析を目指したエネルギー分解能 どのように実験を進めるのか まず、SiPINでX線を確認(首都大のPIN) 接続系の構築 定期打ち合わせ(隔週) メーリングリスト、専用HP(wiki??) ゼミ 2.田沼:多価イオンの電荷交換分光(資料有) -申請上の課題 イオン衝突装置とTESの接続(今あるイオンで実験) イオン減速装置の開発 水素原子源の開発(結構手間がかかる) 密度の評価、相対値は比較的楽、絶対値は大変かも 可視光での反応断面積の理論計算はうまくいった -TMU-ECRIS IP(Ionization Potential)<1keVの多価イオンが生成可能 鉄の16価までは生成可能 酸素のO7+は余裕で生成可能(0.1μA程度はすぐに取れる) 1μアンペア程度(ビームカレント) イオン源:電子サイクロトロン共鳴型高イオン源 イオン源を高電圧にして、ターゲット側をグランドに落としてイオンを流す イオン引出電圧:10−20kV(5kV位なら現状実現可能) 目標:衝突領域で100 eV/q -減速装置:太陽風条件を実現するうえで必須 高周波をかけて低速のイオンが飛び散らないように押さえつけた先行研究あり (囲ってしまうので、衝突領域が見にくい:水素原子の実験には向いていない) 一度極端に速度を落として衝突領域を過ぎてから再加速 -水素原子源 熱電離型(260万円??) キャピラリーを電子衝撃で加熱⇒表面での解離性吸着⇒解離原子の放出 解離度90-100%,10^9cm^-3 市販品を改造or市販??(現在検討中) マイクロ波型(加熱用マイクロ波電源のみで100万円、水素源は別途必要) 解離度76%、10^13cm^-3 -チェンバー設計 励起原子からの発光:角度分布を持つ ルジャンドル多項式P2で表現可能。P2=0になる角度で観測(54.7度) ⇒偏光度が0。絶対値が測定可能(原子実験では、90度で測定) 電荷交換反応が奥行き方向に強度が依存しているのなら(X線以外の発光で)偏向度を測定すると良い?? -イオン強度による断面積測定の是非(ターゲットがHであれば問題ない) single ion capture:SC true double electron caputure:TDC transfer ionization:TI 以上の3つの過程が同時に発生する。 (ターゲットがHであれば発生しない。異なるターゲットを使用する時注意) 判断はイオンの状態を見れば判断可能(イオンを観測) 3.赤松(資料有): TES型X線マイクロカロリメータ 量子効率(約100%)と高いエネルギー分解能( E/ΔE=1700 )が売り。 TES(超伝導遷移端温度計) 超伝導体なので、磁場の影響受けやすい。 現在の性能 3.5eV(E/ΔE=1700) 達成。 大きさ 200μm角(吸収体は120μm角) 時定数が数百μsなので、余裕を見てcount rate 100Hz位にはしたい。 先行研究  半導体カロリメータAstro-E XRSのスペア 分解能10eV EBITを使用して電荷交換反応の輝線検出成功 やりたいこと TESカロリメータの高分光性能で電荷交換反応から輝線の微細構造の検出 研究室のノイズの実験環境の良し悪しによって性能変化 ⇒ADRでTESの分解能をあらかじめ測定する。 ⇒振動が心配。防振の設備も考える。(防振台等??) データ解析時に必要なフォトン数を確認 4.篠崎(資料有):冷凍機の話 単段式断熱消磁冷凍機(ADR)でプラズマ実験を行ってきた。 宇宙研で2段式ADR開発(ASTRO-H SXS用) 入射窓は二か所(側面、底面)今回は、側面使用予定 10素子を導入可能(まだTESカロリメータの導入経験なし) ADRの固定台が必要(防振、高さ調節可能な台) 4.2Kで50時間以上、2Kで40時間以上のHe保持時間(Heの追加は2日に一度で良い?) SQUIDはGGGに設置予定(SQUIDは9Kで常伝導に転移) 300K-1Kまでは問題なし。温度安定度10μK以下を達成(カロリメータに影響無いレベル) 2段ADRの技術実証試験も兼ねる -実際の実験時 ADR 4K --> 0.1Kの冷却はセミオート 1KでGGGが1Tの磁場を持つ(TESに対して支配的) 視野は8度(資料は間違い):磁場遮蔽のシールドのせいで視野は狭くなる可能性有 入射窓:霜の影響が出ないセットアップの構築が大切 真空は切った方が良い。(イオン生成時に真空度が悪くなる10^-3pa:差動排気を導入?) TESカロリメータから衝突現場までの距離、40cm ヘリウムがなくなった瞬間デュワーの真空度が悪化する(差動排気で対応) ヘリウム残量は、測定可能 イオン衝突装置 夏場は実験を行うのは、電力的に厳しい(衝突装置1つでワンフロアのクーラー分) ビームを出すのは、0スタートからで2時間程度 横田(資料有): 単段式ADR現状(修理+改善) 到達温度250 mK。ヘリウム保持時間5時間(配線の問題) ADRのポートから出ている配線数 48本(将来的には144本) ほとんどの部分が作り直し -今後の予定 まず、SiPIN(ΔE=200eV)を繋ぐ。酸素は厳しいかも ICF70がイオン衝突装置についているので、それにPINを繋ぐ SiPIN+CF アタッチメント購入 江副 ICF70-CF 変換フランジ 江副 カロリメータ接続ポート設計は中の構造が決定してから(6月末までに内部構造fix) 強度の計算 田沼 次回、5月26日 13:15--14:30